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製品に関するご質問

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お味噌に関する質問をまとめました

味噌や醤油の賞味期限はどうなっていますか?

A 味噌や醤油は基本的には保存食です。特に長いものは熟成に三年もの期間をかけるくらいですから、単に長期間置いておいたからといって食中毒を起こしたりすることは有りません。実験的に大腸菌のO-157菌を入れても数時間で死滅します。しかし酸化はしますので、空気にふれた状態ではだんだん風味が落ちます。また、だんだん赤くなったり、旨みが強くなりすぎてえぐ味が出たりもします。非加熱の味噌は酵母や乳酸菌や酵素の働きによってゆっくり変化しているのです。したがって買ったときよりきちんと長く保存した方が美味しくなる場合もあるのです。ほとんどの醤油は火入れという工程を通るため、味噌より変化の仕方が少ないと言えます。味噌、醤油どちらも購入時の風味を保つためには、空気を遮断し冷暗所に保存することが大切です。できれば冷蔵庫に空気を遮断できる容器に入れて保存して下さい。
一般的に信州タイプのみそは目安として常温6ヶ月という業界での検査等の結果からの見解にしたがって賞味期限を記載しています。これはあくまでも目安です。消費期限と違い購入したときとほぼ同じ風味が得られる期間という事です。賞味期限を過ぎたからといって廃棄するより新しい味噌と合わせ味噌にしてみたり、味噌漬けの床に利用したりして使い切る方が経済的で環境の為にもなります。
(味噌屋としては古いものは捨てて頂き新しい物をご購入される方が都合が良いのですが。)
良い管理方法を知って頂いて長期間美味しく頂いて下さい。

生味噌や手造り味噌、天然醸造などの違いや意味を教えて下さい

A
生みそ
ダシ入り味噌はダシの旨みを分解してしまう酵素の働きを失くす為高温にします。また酵母の再発酵を防ぐためダシ入りでなくても60℃以上に加熱して殺菌工程を施すものがあります。このような工程を行わず味噌本来の活性酵母や酵素などがある非加熱の味噌が生味噌と言えます。
天然醸造
加温や冷蔵など人工的な温度管理を施さず、食品添加物を使用していない味噌が天然醸造を謳えます。
天然の反対語が人工や加工のイメージの為、天然醸造の方が上等なイメージになりがちですが、一年間の気温に左右されるためバラつきもあり天然醸造なら必ず美味しくなる訳ではありません。
四季の気候変化が桶内の様々な微生物や酵素が次々に活躍するのに最適な信州の冷涼な気候と長年の匠の技があってこそ本当に美味しい天然醸造の味噌が生まれます。
特選
原料の品質が良い事、もろ蓋方式の伝統的製法麹を用いている事、麹歩合が高い事、熟成方法に特徴がある事の5つのうち1つ以上の条件を満たしている味噌が謳えます
一年味噌
桶に仕込んでから容器に包装した日までの年数が一年以上の味噌が謳えます。同様に桶に仕込んでから包装されるまでの年数が二年以上の味噌が二年味噌と謳えます。

味噌や醤油にカビのような物が出来ますが食べられますか?

A 味噌や醤油に出来る白っぽいものはカビではありません。
塩分があるためカビは生えないのです。味噌や醤油の表面に出るのは産膜酵母といって白い膜を作る酵母の一種です。味噌や醤油を作る酵母の一種ですから食べても一切心配ありません。
しかし沢山できますと風味を変えてしまいますので、見つけたら取りのぞいたり、その部分を先に使ってしまったりして、あとは空気をなるべく遮断すると発生しずらくなります。
しょうゆさしにできる場合は、しょうゆさしを蓋まで熱湯で洗い、また冷蔵庫に保管することにより予防できます。

赤いみそと白いみそはどう違うのですか

A みそが赤くなるのは主に味噌の中の糖分の一種と旨みの素のアミノ酸の結合によって起こるアミノカルボニル反応という現象によるものです。
どんな味噌でも時間がたてば段々赤くなります。また温度が高いほど早く進みます。また糖分やアミノ酸が少ないほど反応は起こりにくくなります。
したがって白みそはこの反応が起きないように、この糖分を多く含む大豆の皮を取りのぞいたり、煮出したり、またなるべく糀が白く仕上がる糀菌をえらんだり、また熟成時間を短めにして仕上げます。

逆に赤みそは大豆の糖分を逃がさないように煮ないで蒸したり、アミノ酸が多くできる蛋白分解酵素のプロテア-ゼが強い糀菌をもちいたり、熟成期間を長く取ります。
アミノカルボニル反応のひとつ、メイラード反応はメラノイジンを生成します。味噌の色が赤から黒っぽくなるほどメラノイジンも豊富と言えます。メラノイジンは抗酸化作用があり、細胞の若返り効果や血流や便秘の改善効果が期待されると言われています。
白みそは比較的さっぱりめに、赤みそは旨みの強いこくのあるタイプになります。みそ汁の具や料理によってうまく使い分けましょう。

赤みそより白みその方が塩分が少ないと思われがちですが、そうではありません。当社においてはほぼ同じ塩分(11.2%から12.2%)です。色の違いよりも京都の西京みそ(白)や江戸甘みそ(赤)に代表される甘みそのように麹をたくさん使うタイプの味噌の方が塩分は低い傾向です。

味噌の選び方を教えて下さい

A .味噌は地方性や具、また料理によって適したものが違いますので一概に「これがよい味噌」、とは言えないのです。
当社の味噌でも価格の高いものがお客様にとって必ずしも合った味噌とは言えないのです。
当社においては原料が高く、時間と手間がかかるものが高くなります。たとえば「みそ玉仕込み」などでは小さな玉にして天然の酵母、乳酸菌を取り込み2年間熟成させるため手間と時間により高くなってしまいますが、その強い香りは大変好き嫌いが分かれます。
色が明るい系味噌は爽やかさがあり逆に赤くなればなるほどコクが増します。まずはなんでも一度お試し頂くのが一番です。

 しかし世の中全部の味噌を試すのは大変です。計り売りの味噌販売所なら試食すれば良いのですが、ス-パ-など袋詰めの場合は外見と能書き、価格しかありませんね。
ちょっとしたポイントとすれば、色でしたらなるべく艶のあるもの。糀の分解作用がきちんと働いているものほど、くすみが出ないものなんです。
それから、特売品でなく、またあんまり宣伝されていないのに棚にある商品の日付が新しいもの。これはきちんと固定客がある証拠です。ためしてみる価値はあります。
それから地域固有のもの。やっぱり風土にねざしている商品ですから、地元のものがありましたら一度は試してみて下さい。
能書きについてはあまり左右されないことです。○○使用と書いてあっても味については期待ほどでは無い事が多いです。
味噌は原料以上にその造り方に大きく左右されます。当然同じ技術やこだわりがあれば、素材が良いのに越したことはありません。
しかし一般的には能書きで脅かして高いものを買わせようという商品がたくさんあるのも事実です。
また高い価格を付けた方が良いものを選びたいと思う人の目に止まるため、べらぼうな値段のものがある事も事実です。本人が納得すれば当然良いのですが。
味噌は嗜好品です。自分に合う味噌を探すのも一つの楽しみと思っていろいろ挑戦されることをお勧めします。

味噌汁は血圧上昇させないというのは本当ですか

A
.「塩=高血圧」というイメージから、みそ汁は減塩運動の矢面に立たされてきました。しかし、最近の研究で、食塩の摂り過ぎが高血圧をまねくかどうかは、遺伝的要素によって大きく左右されることがわかっています。
東京大学医学部の藤田敏郎教授によれば、食塩感受性遺伝子を保有する人は日本人の2割程度に過ぎず、遺伝的素因をまったく持たない食塩制限の不要な人が半数を占めると推定されます。また、食塩以外の、血圧を下げる栄養素を食卓に多く取り入れているかどうかにも左右されます。
みそ汁は日本食におけるカリウムやマグネシウムの重要な摂取源であり、その機能を無視してみそ汁を減塩運動の標的にすることは、逆にこれらの栄養素の不足にもつながりかねません。
野菜、果物、イモ類などに多く含まれるカリウムは、収縮している血管を拡張させる作用があるとされています。
一方、海藻、納豆などの大豆製品、玄米など精製前の穀類に多く含まれるマグネシウムは、カルシウムが細胞内に流入するのを抑えます。
野菜を煮ると、カリウムやマグネシウムの一部は煮汁に溶けてしまいますが、これをそっくり摂取することができるみそ汁は、余分な塩分を体外へ排出する働きがあり、日本人の食生活に欠かせない機能食といえます。
また、農林水産省食品総合研究所・蛋白質研究室の河本幸雄所長らのラットを使った実験では、みその抽出物(主にたんぱく質と糖)に血圧を低下させる生理作用があることが判明しています。こうじの酵素で発酵・熟成中に分解されたたんぱく質が血圧の上昇を抑えると記述しています。

味噌に使われる添加物はどんなものがありますか

A 一般的に味噌に使われていた食品添加物は保存料としてソルビン酸カリウム、品質改良剤としてリン酸塩、漂白剤として次亜硫酸ナトリウム、着色料としてビタミンB2が代表的です。
いずれも最近では殆ど使用されなくなりました。

現在でも使用される事が多いのは酒精(エチルアルコール)です。酵母菌が再活性し袋が膨らむ事を防ぐ作用があります。砂糖きびから発酵法で焼酎と同様に作られます。味噌汁にすると揮発して無くなります。

出汁入り味噌では旨みとしてグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、アミノ酸液、カツオ節エキス、昆布エキスなどが使われます。

十割こうじなど 麹歩合とはどういう意味ですか

A.麹歩合とは、原料の大豆に対する麹の割合を示す言葉で,

糀歩合=糀の原料の重さ÷原料大豆の重さ×10
  で表します。麹歩合が高くなるほど甘口のみそになります。
日本中の味噌の中で最も麹歩合が高いのは西京みそなどの白甘みそ(麹歩合15~30)で、ついで麦みその甘口みそで(麹歩合15~25)となります。信州みそなど、一般的な辛口のみそは、麹歩合が5~10です。
当社の味噌では雪娘が10割、深山さくらで7.5割です。糀歩合は高ければ良い訳ではなく、塩分や熟成方法などとのバランスが大切で、それぞれのタイプにより用途やみそ汁の具との相性があります。
麹歩合が10割を超えてくると発酵しずらくなって来ます。酵素分解だけでつくる白甘みそ等は問題ないのですが、酵母や乳酸菌の作用で香味を作るタイプの味噌では麹歩合をあげすぎない事も大切なのです。

美味しく味噌汁を作りたいのですが秘訣はありますか

A

味噌汁のポイントは
1 出汁を上手く使う 
 貝や肉などだしが多くでる具材なら出汁なしで良いのですが根菜類や豆腐など素材の味わいが 繊細な具材ではきちんと出汁を使う事をお勧めします。できれば削りたての鰹節と昆布をさっと使うと上品に仕上がります。
2 具材と味噌の種類の相性
根菜類や豆腐など繊細な味わいの具材なら淡色系味噌
貝などの旨みの強いものには長熟赤系味噌、魚などは麹の粒みそなどが比較的相性が良いです。
3 味噌を入れるタイミング
味噌は90℃以上で香の成分が多く出て沸騰すると揮発して風味が減ってしまいます。トン汁など具材の癖や香りの強いものは煮込む事で美味しくなる物もありますが、豆腐や根菜などの具材で味噌の香りを活かすなら最後に溶きいれて煮えばなをすぐにお椀によそる位が美味しいです。
4 吸い口
ゆず、三つ葉、しょうが、茗荷、七味唐辛子、山椒、海苔、煎りゴマ、ネギ、粉チーズ、胡椒、バターなどを最後の仕上げに一寸添えるだけで2段階グレードアップします。具材と味噌のタイプ、季節により組み合わせを楽しむのも味噌汁作りの楽しさです。

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